ソフ倫の鈴木理事長と電話会見しました。大阪府の動向には目を光らせているとのこと。2010/06/16 10:01

ソフ倫の鈴木理事長と電話会見しました。
大阪府の動向には目を光らせているとのこと。

不義理なうちのお話しを聞いていただき、有難う御座いました。

06/13の発言内容(1/2)2010/06/16 10:34

---------------------------職業的立場からの問題提起---------------------------------------------
最初に、この様な貴重な発言の場を設けてくださいました、
コンテンツ文化研究会と、お忙しい中、時間を作ってくださった保坂氏をはじめ
表現の自由を守るために奮闘してくださっている方々、
そしてこの問題に感心を寄せていただいた多くの皆様にお礼申し上げます

(一礼)

初めまして、大阪の皆さん。
わたくしは17才の時に、美少女ゲーム業界に入り、39才の今も
美少女ゲームを製作し続けている新明謙二ともうします。

ですので、話の主軸がエロゲーや二次元ポルノに偏ってしまいがちになるかもしれないことをご了承下さい。

さて、美少女ゲームとは何か?
と思う方もいらっしゃると思いますので
簡単に説明させていただきますと、
アニメの絵を使った、18歳未満禁止の、エッチでアダルトな内容のゲームであり、
一般的にエロゲーと呼ばれているものです。

多くの皆様がご存じだと思いますが、
今回の問題の発端となった『レイプレイ』というソフトもこれに入ります。

しかし、『今回の発端』と申しましたが、このような
ポルノ表現に対しての反発は、今回のレイプレイ問題が出てくる随分前から
『浮かんでは消えて』を繰り返しておりました。
実は、長くの間議論されている問題でもあったのです。

今から昔、さおりじけんと言う物が有りまして、業界は萎縮し、エロCGは全てパンツを履かされました。
そして、急遽、ソフ倫という団体ができましか、

今回の発端となったレイプレイを製作した会社は、
この美少女ゲーム業界をまとめる大きな組織、
ソフトウェア倫理機構の中心でもある会社でした。

その、本来なら業界を守らなくてはいけないはずの組織が、
レイプレイ問題が表に出てすぐに、賛助会員に何の説明もなく、
勝手に全面降伏という名の暴挙にでてしまいました。
正直、何故今更? 何故なんの説明もなく勝手に? 等
当時の私も混乱し、そして怒りを覚えました。


もちろんその他にも色々な政治的要因や思惑はあったかと思いますが、
そのエロゲ業界の倫理機構が全面降伏してしまったことにより、
ポルノをはじめとした表現の規制に向けての流れが強まってしまったと、
エロゲ業界の一人として重く捕らえております。


最初に申しておきますと、
ポルノ表現や暴力表現とはやはり眉をひそめる部類のものであることは理解しております。
しかし、私達はこれを『必要悪』だと考えております。
そして、これを排除しようとしている人たちも、
この必要悪であるという部分に関しては十分に理解をされている事だと思います。

では何故、この必要悪を排除しようという風潮が強まってしまったのでしょうか?

まず第一に、海外人権団体からの抗議があったというのが強いでしょう。
そして日本人には『悪』という名が付いていれば、
それは悪以外の何者でもないという考えの刷り込みがあり、
『悪=排除しなければいけない』という単純な図式によって
弱いところを責められると尻込みしてしまう、という、
和を大切にする民族性の悪い部分をくすぐられてしまい、
規制賛成派に対して強く意見できなくなってしまっている、と考えております。

ただ、考えてみてください。
今回問題視されている『悪』は、本当に『悪=排除するべきこと』なのでしょうか?
教科書にも載っている日本神話や源氏物語などをはじめとする古典物語の一部、
そして美術品としての浮世絵、遡れば、古墳からは大人のおもちゃなども
発掘されているように、風俗と性表現は切っても切り離せない関係にあります。

『芸術品はポルノには入らない』等と言う方も居るかと思われますが、
では何をもってして芸術品なのか、
ポルノと一般作品・芸術品の線引きはどこにあるのか、具体的な説明は誰にもできません。
なぜならば、芸術品の多くは後世の人間が勝手に定義付けしただけであって、
最初から芸術品として仕上げられた物ではないのです。

だからといって、
別に私は『エロゲーやエロ漫画、暴力漫画も芸術品だ』などと申している訳ではありません。
ただ、法律や条例となるのであれば、しっかりとした定義が必要な事、
そしてその定義を含んだ作品には、
多くの大衆文化や伝統芸術が含まれるであろう事は簡単に予想できます。

そうやって、いわゆる『悪い物』を排除し、
誰が選んだかわからない『良い物』しかない世界に、
自由な発想というものは生まれるのでしょうか?

日本は独特な文化を持った国です。
海外に歩調を合わせる必要もあるかと思いますが、
表現まで合わせる必要はあるのでしょうか?
ちなみに
海外には、日本には輸入できないほどの過度の暴力表現があるゲームが沢山販売されておりますが、
もし日本がポルノ表現を海外に合わせたとして、
海外が暴力表現を日本の規定に合わせてくれるとはまず思いません。
日本には日本にあった法律、規定を作るべきだと私は思います。

06/13の発言内容(2/2)2010/06/16 10:36

一業界人として、今後どのように表現規制と戦って行くか個人的な考えを述べさせていただきます。

正直なところ18禁作品製作に関わる人間の多くはエロが大好きな人間です。
かくいう私も、エロやBLが好きな人間の一人です。
古くは炎のミラージュ、流川(るかわ)や三井、アスランやキラ、エドアルが大好きです。快楽天もいつも買ってます。
そしてなにより、大半の男性の欲求不満を一時的に解消する手段は、エロです。

私は話の中で何度も『必要悪』という単語を述べましたがその意味はそこにあります。
性暴力の加害者の多くは男性です。
多くの人間、もとい男性は、そこにあるもので欲求を満たします。

性表現のあるメディアが無ければ性欲がなくなるというものではなく、
欲求不満がただたまっていくだけです。
性衝動とは悪ではありません。
上手に付き合い、適度に解消できる方法として二次元エロは必要悪であると思うのです。

規制派の多くの方がたが誤解している事なのですが、
『エロ漫画、エロゲー』の製作、販売サイドも
なんの対策もせずにただ店頭に流している訳ではありません。

今回の問題が出てくる前から、エロ本やエロゲーは、
18才未満購入禁止という前提で作られており、
エロゲーに関しては、その作品は倫理団体を通し、
パッケージにも18才未満購入禁止の注意書きを載せております。
販売店も、一般書籍や一般ゲームとは別に販売コーナーを設けており、
必要によっては身分証を提示する、等、アルコール飲料販売と同じ対処法を設けているのです。

まずは、私達作り手が、しっかりと販売対策を取っていること、
そして暴力やポルノを『必要悪として』受け止めて製作していることを、
多くの皆様に理解していただく事、
そして問題点が出たときには、中間点、妥協点を見つけて理性的に話し合っていけるのならば、
それが一番の理想だと思っております。


日本にはまだまだ沢山の才能が眠っております。
その中には、性表現やBLから生まれる才能もあるはずです。
その芽を、表現の規制という名の暴挙でつみ取らないで欲しい、と私は強く願います。

まずは保坂氏を国政に戻すことです。

私からは以上です。
ご静聴有り難うございました。

06/13で、必要悪ではないとの意見を専門医から頂いた。2010/06/16 10:39

06/13で、必要悪ではないとの意見を専門医から頂いた。
40年以上前から定説とのこと。
自分の浅学に恥じました。